言葉はいくらでも自分を偽れるのに

言葉は、いくらでもとりつくろえる。
いくらでも、自分を偽ることができる。
それで目に見える何かが、
困るわけではないのに
でも、それをするたび、
自分の中の何かが少しずつ死んでいく。
満員電車に乗り、
言いたくもない言葉を言って
新宿のビルから外を見ていたころ
物忘れがひどくなったときみたいに
好きなことを仕事にしても
自分の本当の言葉を「こうあるべきだから」と
自分に言い聞かせていたら
どうしてだか何も書けなくなったあの日
言葉はこんなにも正直だ。
魂に正直だ。
その道しか歩ませてくれない。
でもその道を思い出した朝は
どこか切なくて
どこか寂しくて
どこか澄んでいて
どうしようもなくやっぱり、
書きたくなる朝。
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