自分の人生を生きる、自分の世界の王になる。人生を変えた小説十二国記より

あなたは、幸せになる条件は何だと考えますか?

お金?才能?運?家庭、環境 配偶者 出会い?

 

私は、自分の考え方ひとつだと・・・そう思っています。

そしてそれを教えてくれた1冊の本があります。私の人生を変えるきっかけをくれた1冊。この本に出会わなければ、きっと私は今頃、全く違う人生を歩んでいた――――。

 

しかも、良い方じゃなくて。悪い方の人生になっていたかもしれない。空を飛ぶこともなく、先生に出会うこともなかった。さらには私は小説家を真剣に目指さなかったかもしれない。

そう思えるほどの本を、ここではご紹介したいと思います。

 

あのときの、私は・・・・

中学生のころからだったか。私は、ひたすら良い子になりたい願望を持っていました。

長女だったし、長女らしくしなきゃいけないって思っていました。親は、良い子だったり、真面目で親の言うことを聞く子に育ってくれると嬉しいと感じますよね。

 

実際に成績が良かったり、進んで親の手伝いをしたりしたら喜んでくれました。学校の先生も、良い子ですねって言ってくれたり。親に伝えてくれて。

 

期待されるのは嬉しかったのです。

喜んでもらえるのも嬉しかったです。

 

だから期待に沿いたくて、何も失望させるようなことをしたくなくて。

それがいつのまにか度が過ぎて、自分の意見を言わなければ喜んでもらえる。になっていました。

 

だから私は、良いこのふりをし続けました。だから怒られて、でもそれはって思っても、何も言い返さず黙っていました。

 

それを繰り返すうちに、私は友達にも仮面をかぶって接するようになってしまいました。

ひたすらずっとよいこ、よいひと、よいともだち。

 

でも、失望させたくなかったんじゃないんです。本心で付き合ったりしなければ、衝突することもないし、嫌われることもない。楽だったからです。

ひたすら楽でした。

 

だから私がそうしたのは、自分の為でした。

 

でも、年齢があがってくると、ちょっとずつ、良い子というだけじゃダメなんだと気付きました。

先生は、敬語なんてまるっきり無視で、友達感覚でしゃべってくるような生徒をめちゃくちゃかわいがりました。

 

そこで私は、

 

「なんで・・・?」

 

となったのです。

 

今まで、親には良い子の方が好かれてきた。

家では、長女として、お姉ちゃんを見習いなさいって言われるくらいの、真面目な良い子っぷりを発揮していました。

そうしていれば褒めてもらえたし、好かれたし、頼りにされた。小学校までは実際学校でもそうでした。

 

まじめな、いいこになれば褒めてもらえる

認めてもらえる

 

そう思ってきて、真面目であることに誇りを持っていました。

良い子で在れないひと、校則をやぶったりするひとを、なんでそんなふうに生きづらく生きるわけ?

 

とバカにさえしていたと思います。

 

 

でも、それは、中学になってくると、様子が変わってきました。

良い子であるだけでは、好かれない。

しかもそのはしゃぐひとたちは、私が、運動会のときに作ったスローガンを見て、嗤っていました。

 

なにかが、すごく、やるせなくなって

何もかも理不尽に思えてきて

 

 

真面目はバカを見る社会・・・・

だったらそんな社会で頑張っても意味ない。私はあの子たちみたいになれない。

きゃぴきゃぴできない。面白いことも言えない。

 

なんで?

こんなにがんばってるのに。

私は頑張っている・・・

 

なら、全部、周りが悪い、

大人が悪い

あのきゃぴきゃぴした子たちが悪い

私には才能がないから

口下手だから

誰も私のことなんて分かってくれない

人生を変えた1冊の本

そんな癖は高校になっても続き、友達と呼べる人はいましたが、本当に浅い付き合いでした。

自分自身のことを話すことなんてしたことありませんでした。あの頃の私は、誰も信頼していなかったのだと思います。

 

 

そんな私が、とある日出会った一冊の本・・・・

 

それが、「十二国記」でした。

 

主人公は、高校生の女の子です。

主人公は、いじめをするグループにいました。でも、いじめに加担するわけでもなく、いじめられている人を見ても、いじめられるのを恐れて、何も言えずに黙っています。

どっちつかずで、中途半端で、芯がない。軸がない。

そして、八方美人で気に入られたいと思っている女の子でした。

 

 

 

そんな少女は、ある日突然、異世界に連れて行かれて、妖魔と呼ばれるばけものに追われます。

なぜ追われるのか、なぜ異世界に連れてこられたのかも分からぬまま、次々に災難が少女を襲います。

 

読み進めれば進めるほど、主人公の女の子は、どんどん悲惨な目に合います。

人に何度も裏切られ、ばけものに殺されそうになり、そして唯一の希望であったもといた世界にも、居場所がなかったことに気づきます。

誰も自分のこと友達だと思っておらず行方不明になったことを嗤われ、親からも本当は好かれていなかったことを知ります。

そのたびに、人のせいにして、言い訳ばかりして。どうして私ばっかりこんな不幸な目に合うのって言い続けます。

 

見てて、ほんとうに滑稽なんです。

そんな言い訳ばっかりしてるからこうなってるんだろって、分かるんです。

 

でも、同時に言い訳したくなる気持ちも、痛いほどわかりました。

なぜかというと、その少女自身は、私だったからです。

 

 

私もこうやって言い訳して生きているのだと、その時ようやく気付いたのです。

 

 

でもその主人公である少女は、だんだん、雪がとけるように変わっていきました。

 

異国で見聞きした全てのもの。

出会った全てのもの。

苦しみながら、みっともなく悩みながら、ときどき、もうこんな命なんていらないかなって投げ出しながら。

 

それでも彼女は進み続けて。

 

そうして最後、なぜ追われていたのか。なぜ異世界に連れてこられたのか。

そのとんでもない理由が明らかになります。

 

その理由は、とうてい、ひとりの高校生である彼女が背負いきれるようなものではありませんでした。本当に大きく、責任が伴い、今まで通り言い訳して生きるためにはその命を以ってしなければいけないような、ものでした。

 

それでも彼女は、それを受け入れることを決めました。

受け入れざるを得ない状況ではありましたが、流されるのではなく、彼女自身の意思でその道を選んだのです。

 

 

そんな彼女を見て私は、自分の見苦しさを知りました。

今の自分がひとりで勝手にぐだぐだ苦しんでいるのは、自分が何かのせいにしているせいなんだ気付いて愕然としました。なんてみにくいんだろうって思いました。

 

 

主人公の少女も、同じように誰かのせいにし続けて生きてきたけれど・・・

そんな時もあった上で、進むことを選びました。

 

なんて強いんだろう。なんて美しく生きるんだろうと。

そして私もそうなりたいと思うようになりました。

なやむ、ひと

その後のシリーズも、同じように悩む少女たちが出て来ます。

シリーズの1つ、「図南の翼」に出てきた文章を読んだ時、さらに私は理解しました。

 

自分が、なぜ、誰にも理解されることがなかったのか。

なぜ、ひとりで悩んでしまっていたのかを・・・

私の同類ではない。私たちの思惑は理解できない。

(中略)これは理解を拒絶する言葉だ。説明されなければ、理解できるもできないもない。

何事につけても、自分の身に起こってみなければ、理解できないものというのはあるからね。

それは事実だけれども、同時に理解を拒絶する言葉でもある。理解を拒絶するくせに、理解できない相手を責める言葉だ。

私は、ぱしんと、両の頬をたたかれたような気分でした。

 

ああ。

そっか。

 

言わなきゃ、わかんないんだ。

理解してもらおうとしなければ、理解されない。

理解しようとしなければ、理解できない。

 

私は、理解されない、なんで?と言っているだけだったんです。

理解してもらう努力もせず、相手のことを知ろうともしませんでした。相手がどんな気持ちで生活しているのか、私は全く考えていませんでした。

相手の気持ちを理解することを拒み、なんで理解してくれないの?と責める人間のことを、好きになる人なんていない。好きになろうと思っても、人はそんなに強くないです。

なじられつづけていれば、いつかは疲れ果て、去っていってしまいます。

 

だから、ちゃんと素直に、正直に、例えそれが怖いことであっても、さらけ出して伝えていくことを、しなければいけなかったのだと。

 

その後、すぐに変われたわけではないです。

先日までぐだぐだ悩んでいたみたいに、また同じところで落ち込んだりもしました。私という人間がましになったわけじゃないかもしれません。

 

 

ただ、ダメになっている時は、たいてい誰かのせい・何かのせいにしていることに気づきました

 

気付いてくれないせい。

こんなふうになってしまった環境のせい。

誰かのせい。

こんな才能ない自分に生まれたのせい。

 

言い訳をして逃げることも、全てが悪いとは思いません。

自分を保つために大事な時もあるって思います。

 

ただ、言い訳している限り、一生どうにもならないんだろうなって気が付きました。

 

そして逆に言えば、言い訳しなければ。

 

どんな醜い自分もぜんぶ自分だって、受け入れて認めて。

そんな自分でも出来ることをせいいっぱいやれたなら。そうしたら私も主人公の女の子みたいに、人生を変えられるんじゃないかって思ったんです。

なれるかなれないかじゃなくて、なりたいか、なりたくないか。

どっち選んでいいか分からないときは、自分がやるべきほうを選んでおくんだ。そういう時はどっちを選んでも必ずあとで後悔する。同じ後悔するなら、少しでも軽いほうがいいだろ

主人公の女の子が選んだものは、異世界ファンタジーという言い方の雰囲気とは全く別物の、重いものでした。

彼女は、最後に「出来るか出来ないか」で選んだら、「出来ない」を選択しました。

 

だから、後悔が軽い方で選んだんです。

後悔するか、しないか。きっとどちらを選んでも後悔することはあるかもしれないけれど。

 

でも少なくとも、選択肢に対する後悔や言い訳はなくせる。

言い訳せず、誰のせいにもせずに生きれるなら、それだけで輝ける。それだけで真っ直ぐ前を見て歩ける。

彼女から教えてもらいました。

 

だから空を飛ぶサークルに入るか入らないかというとき、私は高い所は怖かったけれど、空を飛ぶことを選びました。

出来るわけない。人が空を飛ぶなんてそんな馬鹿なこと。

 

でもこの時を逃したら、一生空なんて飛べないかもしれなかったから。

あの時飛んでいれば何か変わっていたかなって、きっと言い訳する自分が居るんだろうなって思ったからです。

 

だから飛ぶ方を選びました。

そうしたらすごく素敵な人たちと出会えました。

 

 

退職する時も、ブログの先生である竹川さんと出会う時も、これをやらなかったら後悔するだろうなっていうことを繰り返しました。

そうしたら先生が見つけて下さいました。

 

これは完全に先生のおかげですが、やらなかったら出会えなかったかもしれません。

今の私はぜったいにありませんでした。

 

だからこの、後悔するかしないかで道を選ぶのは、って間違ってないのかもと思いました。

そんなに生きたわけじゃないですが

 

だからこれは、人生の道標みたいな本です。

迷った時に、つらいときに、何もかも投げやりになりそうになるときに。

 

どうすれば素敵な人生に出会えるのかって教えてくれた本です。

 

考え方ひとつで、人生は変わるんだと知りました。

変わるというより、変えられるんだって思いました。

 

社会は、閉塞感ばっかりです。理不尽なことも多いです。

 

それでも。

流されるだけの人生にならない、そのためにどう生きるべきか。

力強く、あたたかく、教えてくれる本です。

読むとしたらどれから読めばいい?

十二国記は、シリーズものです。

上下と繋がっているもの以外は、それぞれで完結するストーリーになっています。

なので、どこから読んでも大丈夫なのですが、ぜひぜひ十二国記の世界に迷い込んだ主人公、陽子と同じ気持ちで旅して欲しいなって思っています。

 

その方が衝撃なのです。

 

ということで、1巻にあたる「十二国記 月の影 影の海」上下巻から読んで頂きたいなって思います。

そして出来れば、陽子の続きの話である「風の万里 黎明の空上下巻」と、理解することの意味について語られる「図南の翼(1巻のみ)」はぜひぜひ読んで頂きたいなって思います。

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これはあなたの物語

本当にやりたいことをやる、生きたい道を目指すときも、時にはもうやめちゃおっかなって思う時もあると思います。

好きな事を仕事にすること、本当にやりたかったことをやること、それは何にも代えられなく幸せなことだけれども、そこにたどり着くまでは先が見えなくて、とても苦しいと思うこともあった。

 

でもそんな時にも、思い出してほしいなと思います。

主人公の彼女たちの生き方を。

 

そして、変わった彼女たちみたいに、あなたにも必ず、輝ける日がきます。

 

だから、これはあなたの物語。

 

あなたの後悔しない道は、どれですか?

十二国記を読んで運命を変えてみる方はこちらから

 

 

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