作家・アーティストが値上げが怖いときは、歴史を背負う

千聖です。
最近私は、この綴りみちでの活動を通して生まれた小説を、はじめて、Amazonで出版しました。
電子書籍出版ははじめてではなかったので、最初の一歩の怖さというのがあったわけではなかったのですが、この値段をつけるのが怖い・・・
という気持ちがすごく湧いてきて、ひっこめたくなったのです。
というのも、その書籍は、38ページしかなくて、
一般的な書籍たちは、もっとページ数があるし、過去私が出してきた書籍たちも、その本よりもページ数が多いです。
なのに、それらの本よりも高く売るなんて・・・しかも、私が尊敬する作家さんの本を見ると、私がつけようとしている金額よりも安いのです。
ああ、やばい。手に汗がにじんできました。
そんなのありえないでしょう。
何ばかなことしようとしてるの、比べられたらひとたまりもないよ!!
読んでもらって、何この本、これだけでこんな値段なの?と言われたらどうしよう・・・と、批判される様々な言葉をおもいはじめて、ガクブルガクブルしてきてしまいました。
そう思い始めると、細かいところが気になって仕方なくなり、なんども構成を見直して、非の打ちどころのないような作品として出さなければ・・・となっていきます。
でも、非の打ちどころのない作品なんて存在しません。
完璧な商品なんてこの世の中にない。
そんなこと、いままでの経験で、もう本当に痛いほどわかっているはずなのに、そんな細かいところにこだわって出せなくなるくらいなら、届けたほうが絶対にいいとわかっているのに・・・
それでも、批判されることを想像したら、考えたら怖くて、怖くて、止まってしまいました。
でも、私は、結局その決めた値段で、胸をはって、出版するにいたりました。
じゃあなぜ、それができたのか。
そこに、作家、アーティストさんたちが、値上げするに踏み切ることが出来るヒントがあると思ったので、この記事を書いてみました。
どうやって、自分を納得させることができたのか
それが、ストーリーだったのです。
この作品に込めた背景を、考えたのです。
この本は、たしかに34ページしかない。
そこに綴られているものも、拙い言葉だと思う。小説としては、本当に未熟だとも思う。
でも、私はそれでもこれを読んでほしい。
なぜそう思うか、なぜならここには、夢を叶えてきたひとたちに、共通する考え方が込められているから・・・・。
この考え方が軸としてあれば、夢を叶えられると思っている。
私が、山籠もり竹川さんのもとで学び続けて、お客さんとのかかわりをまじかで見させていただいて、いつも分岐点には、この考え方があった。これを信じて進んで行ったひとたちは、みんな夢を叶えた。
だから、私はこれを読んでいただきたいのです。
そして、それを、真剣に読んでいただける金額として、この金額をつけることが大事だと思った。
この表紙を描いてくださった方の想いも含めて、大事に届けたい。
だから私は、この金額がいい、と思ったのです。
いわば、10年というあゆみのなかで、出会った方々全ての人生と真理が詰まっていると言っても過言ではないです。
それをこの値段で売るのは、安いとも思うくらいです。
と思ったら、じゃあなんで、他の人と比較して、どうしようなんて思っているんだろう・・・と。
それが、その背景を語っていなかった、ということに気付いたのです。
アーティスト視点だと、語りたくなかった
いままでは、小説というかたちで出していなかった、ビジネス書とかみたいな感じで出していたので、どちらかというと私は私のことを、作家とか、アーティストだと思って出していませんでした。
ノウハウを出すような感じ。
でも、それを、小説というかたちで出すということは、ひとりのアーティストとして、世に出すような感じで、それは、考えていることが真逆でした。
ビジネス書という感覚で出すとしたら、その背景を語るのは当然です、ストーリーが伝わらなかったなら、どんな良い商品も、その良さは伝わらない。
だから、ストーリーは絶対に語る。
どうしてこれを出すのか、というのを語ります。
でも、アーティスト的な視点で見ると、背景を語るなんてかっこ悪い、みたいな感覚が出てきていたのです。
いつも書いていたあらすじと、あとがきも書きたくない。そこに私という生身の人間はいらない、って。本の説明も同じ、いわゆるな本っぽいあらすじだけ書くのみに留めたかった。
そういう背景は、背中で語るじゃないけれども、感じ取ってもらうもの、みたいな感覚が出てきていた・・・
だから、背景を全く語ってなかったのです。
なので、背景を知らない人に手に取っていただく…と思うと、批判ばかりが浮かんできたのですね。
それは、お客さんを制限していない、ということでもあります。
たとえ、全世界のだれでも手にとれるような場所に出したのだとしても、それでも、絶対にこういうひとだけに手に取ってほしい・・・・という想いを込めて、その人の為だけに届ける。
クレーマーさんに届けない。ディズニーランドが、旗を振るツアー一行を絶対に中にいれないように。
制限をすることは、その場所を大事にしてくれるひとへの、最高のおもてなしだからこそ。
そして、背景を語ったなら、誰でも彼でもじゃなくなる。
たとえ、それに共鳴してくださる方が、本当に全世界にひとりだったとしても、それでもかまわない。
たったひとりのひとのために・・・この小説を読んで、涙を流してくださった人のためだけに、その人だけが手にとってくれればいいと・・・・その覚悟が、ストーリーを語ることなのです。
だから、背景を語って出したとき・・・いままでざわめいていた心は、凪の湖のように、静まりかえりました。
他の方でも、
値段をつけることに躊躇していた方がいらっしゃったのですが、なぜこれを作ることになったのか、その背景を想い出していくと、その人の人生をかけた気づきが、そこに込められていることに気付きました。
そうしたら、その方は、いままでの30倍の金額をつけることができるようになりました。
背景を語ること、ストーリーを語ること、それはきっと、歴史を語ること。
そこに至るまでの、人生すべて、自分だけの人生だけでもなく、自分の親が背負ってきたものだったり、おじいちゃんおばあちゃん、そのご先祖さまから、自分が生まれるまでに繋いできてくださった方々全ての人生が繋いできたものが、そこに込められている。
壮大な何千年もの繋がりのなかで、生まれてきたものが、その作品なのだと思う。
私もこの作品を生み出すまでには、10年間のお客さんの人生も、失踪した母も、それに苦悩した父や祖父母の想いも、曾祖母も、自殺した会ったことのない祖父も、それらも全部詰まっている。
そう思ったら、自分で自分の作品を、卑下するのは、それは違うよねって、素直に想えたのです。
批判も怖いと思う、勇気が要ることだと思う。
それでも、その壮大な繋がりのなかで生まれてきた、あなたの作品は、奇跡だ。
それをどうか、大事にしてほしいなと、
自分で自分の作品を投げ売りしないでほしい。
そのために、背景を語る力を。
ストーリーを綴るちからを。
磨いていっていただきたいなと、想います。
お読みいただきまして、ありがとうございます。
千聖

自分にしかできない魔法を探しに





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